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【全日本フットサル選手権準々決勝デウソン神戸戦】試合後の小宮山友祐選手コメント

2017.03.18

■FP 5 小宮山友祐選手

「引退を決めてから、毎日が引退試合だと思ってプレーしてきました。自分のプレースタイルは、チームが勝つことが全てという信念でやってきましたので、自分が点を取ることや良い活躍をするということよりも、チームの勝利のみを追い求めてきました。今日のゲームでは、チームを勝利に導くこと、試合に勝つことができなかったということは本当に悔しい気持ちでいっぱいです。

試合終了の瞬間ですか?正直なところは、『ファールじゃないの?』という気持ちでしたね(笑)単純に、『あれ?FKないのか。これで終わりなのか』という感じでした。ただ、試合後に両チームのサポーターのところへ挨拶をしにいき、浦安サポーターは本当に多くの方が駆けつけてくれていて、スタンドを赤く染めてくれていました。その姿を見た時には、何かこみ上げてくる感情がありました。『こんなに応援をしてもらえる選手になったんだな』と、感動しました。

僕のことを昔から知っている人であればわかると思うのですが、僕は本当に“何も無かった男だった”と思います。そういう人間が、最後にこれほどの声援をいただけるような選手になれたということに関して、決して自分だけの力では無かったと思います。チームメートもそうですし、ファン・サポーターの皆さんのサポートがあったからこそ、この年齢になるまで今日のような素晴らしい舞台でプレーをすることができたのだと思います。皆さんには、感謝の気持ちしかありません。心から、夢みたいな選手生活だったなと感じています。

今日対戦した神戸の鈴村選手もそうですが、最後方で体を張ってチームを支えるという選手が、チームに一人は必要じゃないかなと思います。そういった意味では、鈴村選手はそれに当てはまる選手ですし、彼のような人が引退してしまうことはすごく残念です。ただ、僕も今季で引退しますが、若手がベテランと融合しているというのは素晴らしいことです。フットサル界には、まだまだ多くのベテラン選手がいます。浦安にも、もっさん(岩本昌樹)や小野大輔がいます。そういった選手は影響力があります。彼らには、これからも頑張っていって欲しいです。

10年間浦安というチームでプレーをしてきた中で、僕自身色々な立場を経験してきました。もちろん、苦しかった時期もありました。ただ自分がキャプテンを務めた時代の後、(星)翔太や(荒牧)太郎、今では(加藤)竜馬といった選手が、責任感を持って積極的にチームを引っ張ってくれています。そういった選手が増えてきましたし、それはすごく喜ばしいことです。僕自身も、年を重ねるにつれて、ベテランだからこそ練習に真摯に向き合うといったことを意識していきました。自分がハードにトレーニングを重ねていくことこそが、下の選手たちに良い意味でのプレッシャーを与えていくのだと考えてやってきました。ベテランがやっていたら若手はやらざるを得ないですよね。そういったベテランになりたいなという思いで、ここ3年間はプレーをしてきました。

浦安には、若い選手がたくさん育ってきています。これから、どんどん良くなっていけると信じています。とはいえ、僕のような選手がこれから出てくるのかという話は、少し難しいところだと思います。というのも、フットサル界は凄いスピードで成長していっています。僕が代表に入っていた頃とは全く違った世界になっていると思います。どのチームにも、勝利するという要素は根底にあると思いますし、そのことはこれからも変わらないと思うのですが、勢いのある若手はどんどん生まれてきています。そして、フットサルをやる環境というのも改善してきています。僕がプレーを始めた頃は、Fリーグなんてなかったわけですから。

『自分のプレーがお金を払って見てもらえるようなものなのか』ということは、常に問い続けていかなくてはいけないです。どのゲームでもそうですが、お金を払って見にきてもらったのにも関わらず、『あ、こんなものなのか』という風に感じ取られてしまっては、そのスポーツは廃れていく一方だと思います。

選手それぞれが、どういうモチベーションでプレーをしていけば良いのか。僕はFリーグで10年プレーしましたが、そこでの注目というのは世間一般で見れば全然大したことはありません。やはり、『自分がフットサル界を変えるんだ』というような強い気持ちを持ってプレーしなくちゃいけないです。スポンサーがついた、代表選手に選ばれた、そういったレベルのことでは何も変わらないと思います。僕や木暮賢一郎のように、10年近く代表に選ばれ続けてやるというような思いを持つことが大切です。何年間も代表を支え続けるような選手がどんどん出てくるといったことが、この国のフットサルが強くなっていくことにつながるはずです。そこに関してはとても楽しみにしていますし、もし浦安からそういう選手が出てくれればすごく嬉しいです。

今は、これから先どのような形であれ、この浦安というクラブを強くしていくことに携わりたいという気持ちでいます。これまでは選手としてしかフットサル界に関わってこなかったので、今後は少し客観的にこの世界を勉強して、普及や育成といった、フットサル界を前進させていくための活動をやっていきたいです。これまでの先人たちがやってきたことを、さらに活性化させられるような活動をやっていければなと思います」

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